2018-01-01から1年間の記事一覧

人口減(2)

『老いてゆくアジア―繁栄の構図が変わるとき (中公新書 1914),大泉啓一郎』 この本の中で個人的に注目したのは,少子化のきっかけだ.「人口に占める子供の割合が多い=従属人口が多い」という事だから,貧しい国にとっては,その事が経済成長の足かせとな…

次の年号

行きがかり上,研究室の学生に焼肉をおごることになってしまった.よく食うのでつらい出来事だった.次の年号の話題になり,私など「焼肉とかじゃない?」と言って失笑を買っていたのだが,一人の学生が「世代間の断裂がある時代なので,みんなをまとめる様…

就活と学業

「はっきり言おう。就職の内定時期によって、学生の学業への熱意が変化するとすれば、それは大学が提供する教育サービスの価値が低いことが原因だ。」と言う.これは一瞬,説得されそうになる理屈だが,少し冷静になって欲しい. 政府が「就活ルール」に関わ…

再会

少し前,韓国での学会のこと.最終日に地元の大学の研究室を見学するという企画があったのでゾロゾロと付いていったところ,キャンパスを案内するために出てきた一人の先生を見て,ピンとくるものがあった. 10年前,中国の学会に出たとき,まだ大学院生だっ…

人の名前の覚え方

人の名前をよく忘れる.昔からなので歳を取ったからというわけでもない.こんなことがあった. ある若い女優の出ているテレビコマーシャルを見て,別の女優に似ていると思った.横にいる妻に「あの女優,もうちょっと年配の,あの人に似ていると思わん?」と…

なぜ??

フタを開けてみれば,研究室の希望者は基準人数を大きく上回って11人だった.1人しかいなかった年も謎だったが,こんなに多いのも謎だ.かつて,大量の希望者を全部抱え込んだ先生がいたので(その年は私が1人で割を食った),そうはしないように釘を刺され…

鋭い

ウチの研究室に,何度も何度も同じ間違いをする学生がいる.正確には同じ間違いを様々な異なる角度でしてくる.Aという間違いを注意したのがXという状況下だったとして,状況がYに変わるとやはり,Aを犯す.つまり応用が利かない.頭悪いんちゃうか,とすら…

ラーメンと餃子

週に一度の楽しみで,商店街のはずれの王将で餃子を食べた.この店の人には悪いが,ちょうど良いくらいの場末感が落ち着くのだ.餃子はもちろん美味い. ところで,外で餃子かラーメンを食べる時,同じ事を思い出している事に最近気付いた. 15年くらい前,…

おばあさんがスマホで何か撮っているので,その方向を見てみると低い満月があった.大きく見えるのが面白くて撮っておこうと思ったのか,それとも,実際の大きさは高度に関係ない事を確かめたかったのか.多分前者だろう.あの歳になって何十回も経験してい…

ゼロ人の危機

沢田研二が観客7000人で少なすぎると言い,公演をドタキャンしたそうだが,私なんて受講者が3人の科目で講義をしている.これは大学院の科目.初回,教室に入ると誰もいない.履修者0人だと開講されないはずだから,青くなって待っていると,5分くらい遅れ…

志願者

今週もごちゃごちゃあった.3年生の研究室見学が始まった.卒業研究は4年生から始まるが,どこの研究室でするか?というのは,まず学生に選ばせる.ということは人気のある研究室と無い研究室とが出てくると言うことだ.私のところはまあ,中の下くらいだろ…

人口減

日本の少子化 百年の迷走: 人口をめぐる「静かなる戦争」 (新潮選書) という本を読んだ.日本の出生率が低くなるきっかけをGHQが意図的に与え,きっかけが与えられた後は,各種政策や民間のキャンペーンによって,日本人が自発的に少子化傾向を定着させた,…

手抜くぞ!

なんだこの忙しさは.土曜日も当たり前のように出勤しているのは,前任の先生から引き継いだ仕事が中々重いからだ.これは少し手抜きしないとつぶれてしまう.正確には雑用に埋もれて学術界から消え失せてしまうということなのだが. この半年,忙しさの原因…

才覚

ノックに答えてドアを開けるとNH君だった.うちの研究室の卒業生である.仕事がキツすぎて辞め,中学生向けの塾を開いたというのだ.もう一人の卒業生TY君を仲間にして.場所は親戚がらみで安く借りられたらしい.自分の街に塾が無いことに気づいて,やろう…

後期がはじまる

後期授業が来週から始まる.結局8月,9月は,特別授業的なものや大学の宣伝活動で随分バタバタしてしまった.昨今の私立大学はこんな感じだ.文句を言っている暇があったら,自分の仕事(主に研究)の効率を最大限に高める工夫をする,という方向に個人とし…