志願者

今週もごちゃごちゃあった.3年生の研究室見学が始まった.卒業研究は4年生から始まるが,どこの研究室でするか?というのは,まず学生に選ばせる.ということは人気のある研究室と無い研究室とが出てくると言うことだ.私のところはまあ,中の下くらいだろうか.このレベルだと志望者ゼロになりはしないかという心配がある.0人か1人か,というのは気持ちの問題だが,その差は大きい.
 
実際には学生は千差万別であって,いわゆるロングテールに奇特な学生がいるおかげで,これまでゼロということはなかった.今年はどうか?まだ分からない.売店の前で割と親しい学生と鉢合わせたところ,「今のところ,先生の研究室が一番ですよ!」と言ってくれるではないか.私の顔が物欲しそうだったのだろうか.「今のところ」に引っかかるが.しかし,そうまで言って別のところに行ったら気まずいことくらい,さすがに分かっているだろう・・・と思いたい.
 
さて,1名で卒業研究がスタートするということはなく,定員に達するまで第2志望以下の希望者で埋め合わされることになる.大体は成績不振者である.彼らの特徴は出来不出来の差が大きいと言うことだ.ここでいう「出来」とは,卒業研究という必ずしも答えの無い課題を上手く遂行できるということであって,地頭の良さを含む.
 
マスコミ的な世論は,学業成績と仕事が出来るかどうかを切り離して見たがるが,成績優秀者は実感として大抵仕事の出来る人でもある.もっとも,不振者の中にも掘り出しものがいるから,ウチの研究室としてはそういう人に期待するのだ.
 
学生のことを「掘り出しもの」などというのは不謹慎な感があるが,「研究を手伝ってくれる助手」という側面があるから,ついそんな風に言ってしまうのだ.勿論,卒研指導において分け隔てをすることはない・・・ただ,千差万別の学生を一人一人指導するので手間のかかり具合が人によってものすごく違うのではあるが.