森さんって・・・

オリンピック委員会の森さん、また深刻な失言してしまいましたね。
(このページの下部の全文と言われるものを引用しています)
 
ここからはかなりの部分憶測なのだが、
森さんという人は、浅田真央さんの一件しかりで、現象論に殊更注意が行く人だと思う。
 
架空の話だが、例えば、自分の講演会に黒人の参加者がたまたま多かったとする。場を温めようとして「今日は黒人の方がたくさんらっしゃいますので、少し暗い(文字通り照度が)ですな。ワッハッハ」みたいなことを言いそうなのである。まあ、現象論的に間違っていないけど、わざわざそこに着目する?!という感じか。
 
あるいは、仮に森さんがアイスクリームの移動販売をしたとする。例えば雨の日には理由は不明だがアイスクリームがよく売れるという法則を発見して、一儲けしてしまう、みたいな感じかも知れない。ある意味、有能で憎めない奴という位置付けでのし上がったのだろう。左脳より右脳が勝っている感じとも言える。
 
さて、今回の失言は
(1)女性を十把一絡げに貶めた
(2)意志決定のおおよそは会議の前になされていて会議はシャンシャン、という談合体質
にまとめられると思う。(1)はよろしくない。
 
しかし、私は(2)については懐疑的なのである。これがまるで日本独特の旧弊みたいにも言われるが本当にそうなのか?オリンピックみたいにたくさんの関係者の複雑な利害が、公明正大な会議だけでまとまるような気がしない。
 
実際、散々調整した後、微妙なバランスの上に会議を開いているのだろう。森発言の最終段落(下線付き)にあるように、そのプロセスは国際的な場数を踏んで初めて理解できるもののようだ。そして、仲間と目される女性については、「みんなわきまえておられます。みんな競技団体からのご出身で国際的に大きな場所を踏んでおられる方々ばかりです」と高く評価している。
 
だが、委員会によっては、そうでない女性理事が多く、森さんは無能と評価しているのだろう。つまり「無能な女性理事」が多いのであって、「女性理事といえば無能」とは言えないわけだが、現象論的にはどちらも同じことになっていた、というのが森さん周りの環境としては妥当なところと思う。
 
問題になった部分:「誰か1人が手を挙げると、自分も言わなきゃいけないと思うんでしょうね、それでみんな発言されるんです」
 
で連想するのが、テレビのコメンテーターである。番組が同じなら何人いても同じことを言う場合がある。今なら、森批判だろうか。結論は女性差別けしからんで同じでも、少しでも気の利いた言い回しの競い合いになる。こういう人は頭はいいのだろうが、実務レベルでは何もやっていない。
 
まあ、日本では、女性が出世するために、
偏見に耐えて実務をこなすか、格好良いことを言って頭の良さをアピールするか、の二択になっているらしい。これは大いに問題だ。
 
 
 
-------森発言全文-------
 
これはテレビがあるからやりにくいんだが、女性理事を4割というのは文科省がうるさくいうんですね。だけど女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります。これもうちの恥を言いますが、ラグビー協会は今までの倍時間がかる。女性がなんと10人くらいいるのか今、5人か、10人に見えた(笑いが起きる)5人います。
 
 女性っていうのは優れているところですが競争意識が強い。誰か1人が手を挙げると、自分も言わなきゃいけないと思うんでしょうね、それでみんな発言されるんです。結局女性っていうのはそういう、あまりいうと新聞に悪口かかれる、俺がまた悪口言ったとなるけど、女性を必ずしも増やしていく場合は、発言の時間をある程度規制をしておかないとなかなか終わらないから困ると言っていて、誰が言ったかは言いませんけど、そんなこともあります。
 
 私どもの組織委員会にも、女性は何人いますか、7人くらいおられますが、みんなわきまえておられます。みんな競技団体からのご出身で国際的に大きな場所を踏んでおられる方々ばかりです。ですからお話もきちんとした的を得た、そういうのが集約されて非常にわれわれ役立っていますが、欠員があるとすぐ女性を選ぼうということになるわけです。